『かぶりもの』という意味では、帽子の起源はとても古く、原始時代には帽子に似たものやその前身と考えられるかぶりものがあったと言われています。紀元前4千年頃のエジプトでは王は王冠をかぶり、庶民は頭巾をかぶっていました。
また、中国の古書からも王冠やかぶりものがあったことがわかっています。これらのかぶりものは、地位や階級、職業の象徴であったり、暑さ寒さなどから頭を守るものであったり、戦闘用であるものが多かったようで、現在のように服やドレスの一部である装飾品として、ファッション性の高いものが身に付けられていたわけではありませんでした。
日本で本格的に帽子が着用されるようになったのは、明治維新と共に西欧文明が押し寄せてきた時期からでした。ここでは、日本の歴史の中での帽子の移り変わりを、簡単にご紹介します。