帽子の素材について

帽子の素材には季節や用途に合わせて、様々な素材が使われています。

夏用帽子の素材

天然草

主に麦わらなどです。安価なものが多く、夏季に気軽にかぶれる帽子として人気があります。雨などに濡れた場合、柔らかくなって変形してしまうことがあります。また、保存方法によっては、乾燥し過ぎて割れてしまうものもあるようです。

パナマ

南米エクアドルのパナマ地方で取れるパナマ草のことです。本来はこのパナマ草で作られた帽子がパナマ帽なのですが、草で作られた帽子を指してパナマと呼んでいる方も多いようです。高級なものは、たたんでも大丈夫なくらい、柔らかくしなやかです。パナマ帽というと、真っ白いイメージを持つ方が多くいらっしゃると思いますが、白は染色して付けた色です。

丈夫な素材で、ひんやりとした独特の手触りです。シワになりやすく、洗濯すると縮みやすい性質を持っています。最近は、洗っても問題ないものもあるようですので、取り扱い表示を確認しましょう。

綿

夏用の帽子に使用される綿は、薄かったり、編み方を工夫して通気性がよくなるようになっています。綿は洗濯しても問題ないので、扱いやすい帽子が多いです。

ポリエステル

メッシュ素材に多く使用されています。メッシュ状に加工されているので、通気性は良いですが、吸水性には優れていないものが多いです。この吸水性の点を改善し、気化熱によって涼しく感じるような素材の帽子もあります。

冬用帽子の素材

ウール(羊毛)

様々な形の帽子に使用されています。ソフト(中折れハット)でも、安価なものはウールフェルトで作られています。ウール100%の帽子は、縮んでしまうため、ほとんどのものが洗濯できません。アクリルやポリエステルと混ぜて使用されることも多いです。

アクリル

ニット帽に使われることが多く、羊毛とは違って洗濯しても縮みにくいのが特徴です。また、柔らかく軽いですが、毛玉が出来やすいものもあります。

ポリエステル

様々な質感の素材があります。種類によって違いがありますが、型崩れしにくく、シワになりにくいのが特徴です。また、洗濯できるものも多くあります。

綿

冬用の帽子に使用される綿は、厚手だったり、ウールのような風合いに加工されていたり、防寒用になっています。洗濯可能な帽子が多いです。

毛皮(ファー)

ほんものの毛皮のものは、手触りも良く、防寒性にとても優れています。やはり、高価な帽子に使用されることが多いですが、それ相応の暖かさと高級感があります。

本皮

本皮の帽子は、洗濯ができないので、お手入れが難しいですが、長く大切にかぶることで、他の素材にはない味わいが出てきます。高価なものは、柔らかく軽いものが多いです。

合成皮革

ビニールですが、パッと見は本皮と見分けがつきにくいものもあります。多少の雨でも大丈夫かもしれません。

アンゴラ(兎毛)

ウール(羊毛)よりも毛が細く柔らかで、軽い素材です。ソフト(中折れハット)というと、本来はこの兎の毛で作られたものを指します。中でも野兎の毛は、水にも強く、高級品に使用されます。